平成29年2月ウォーキング道路の行方

「ウォーキング道路の行方」

年を取るにつけ、運動不足から来る自分のカラダへの不安を感じ、健康に関心を向ける人は多い。その健康法として、誰でもいつでもできるウォーキングが、人気を集めるのもうなづける。

地域においても朝夕にウォーキングをする人たちをよく見かける。地域の人たちが散歩道として利用する主な道路は、町道西嶋~大塩線(以下農免道路)、バイパスの歩道、和紙の里周辺の農道など。

私自身も10数年前からダイエットのために歩いている。主に農免道路を利用している。ここを散歩道にしている人は少なくない。

最初のころは沢奥付近から下墓地までの往復2・5キロを約30分をかけて歩いた。体力に自信がついてからは下墓地からさらに距離を伸ばしてゴルフ場の入口までを歩くようになった。距離にして往復5キロを1時間で歩いた。

このコースはアップダウンがあり変化に富んでいる。有酸素運動には最適だ。一番の難所は初沢川に架かる橋から神明社を経て下墓地ピークまで。あとは長い上り下りの坂道が続く。フラットな部分は少ない。一度挑戦してみてはいかがでしょうか。

私の散歩道である農免道路に数年前から「残土処分場反対」のぼり旗が数本立っていた(現在は撤去されている)。当初、なんの意味であるのか全くわからなかった。しかし、周囲からの話しを聞くと「リニアトンネル工事の残土処理工事に関することではないか」とのことだった。

リニア新幹線事業にかかる工事は既に「起工式」が行なわれ、トンネル工事などが本格着工されている。しかし、工事による残土の処理については、その相当部分が未解決だとマスコミは伝えている。

残土の処理は対岸の火事だと思っていたが、「リニアトンネル工事により発生する残土をゴルフ場に運搬して窪地(河川)に埋める」とのより現実性を帯びた情報を耳にしたことから、不安が頭をよぎった。

旧国道や農免道路を大型ダンプが頻繁に往来し、西島区民の日常生活が脅かされるのではないか。ダンプによる交通事故や騒音・振動・粉塵などの公害は大丈夫なのか。はたまた、散歩道として農免道路は使えるのか、などなど。

しかしながら、われわれ住民は、その情報が真実か否か知る由もない。実施が決まってからでは遅い。

われわれ住民が行なうべきことは、早急に関係当局に対して、実施計画に関する情報の開示を求めていくとともに、事前協議の場を設けるよう、積極的な働きかけを行うことだと考える。

一方、リニア建設事業の推進について国は、新たに資金運用部資金を活用した国土開発の中核的なプロジェクトと位置づけている。しかし、高速道路・新幹線網の整備と異なり、どれほど地域住民の生活の向上に資するものか、疑問だ。県当局は、県民生活の向上に結びつく併設事業(沿線地域のインフラ整備とそれに基づく雇用の創出など)の実施について、早急に計画策定をし、県民に提示すべきである。

皆様はいかがお考えになるでしょうか。