私見/PERSONAL OPINION
富士川カントリークラブ(CC)におけるリニアトンネル工事
に伴い発生する残土処理工事に対する考え方
リニア新幹線事業は既に「起工式」が行なわれ、トンネル工事などが本格着工されいる。しかし、工事による残土の処理については、その一部は未だ未解決だとマスコミは伝えている。
そんな中、5月24日(水)西嶋公民館において西島区長会主催による区民を対象とした「残土処理に関する説明会」が開催された。この説明会にはCC、工事関係者が参加し、その概要を説明した。「CC残土処理工事」の情報は人づてに聞いていたが、ようやく関係者からその内容を知ることができた。
しかし、区民に示された工事概要に関する説明は、残念ながら十分なものではなかった。「残土処理工事は是非とも実施する必要がある」との明確な事由さえ提示してもらえなかった。参加者の質問に対しても納得できる回答を得ることはできなかった。工事関係者の当事者能力が欠如していることだけが明らかになった。
われわれ町民はその事業全体の詳細について残念ながら知る由はない。しかし、工事が進行するとしたら、「地域住民が受ける不利益は計り知れないものがある」と推測する。われわれは深刻な問題として受け止めざるを得ない。
このためには、今後、地域の安全と安心を守るため、住民が一体となりJR東海山梨工事事務所、身延町当局をはじめ、富士川CC等に対して、次のような考え方・方法により積極的に発言していくことが大切だと考える。
1 組織の設立
残土処理工事への対処については、対策協議会を設立し対応する。
①3地区(手打沢、大塩、西嶋)で連携して一本化した組織を設置する。
②窓口を協議会に一本化して関係当局と折衝する。(関係当局)JR東海山梨工事事務所、山梨県、身延町、工事会社、CC他
2 情報の開示
関係当局へは事業(工事全般)の詳細について情報の開示を求めていく。
①実施時期及びその全容
②工事の施工方法について
③大型ダンプの通行
④ダンプによる事故・公害に対する防止策
⑤道路沿い住民への対応策
3 事前協議の開催
関係当局へは、地域住民の要求・要望の実現に向けた交渉の場として、事前協議をおこなうよう、積極的に働きかけていく。
4 他地区との連携
ゴルフ場の窪地を埋め立てることにより、土石流の発生や工事に伴うダンプ公害などが危惧される手打沢地区や大塩地区とは積極的な連携を進めていく。
5 リニアモーターカー
新たな国土開発の中核的なプロジェクトであり、山梨県も最重要課題と位置付けている。これに異議を唱えるつもりはない。しかし、残土処理工事に対しては、住民の要望等に対して満足できる回答と実行がなされることが前提だと考える。